スローマリッジ取材班(時政美由紀・須藤桃子)著 朝日新聞出版刊
私と同じくらいの年齢の、身近な人たちが結婚することが増え、ふと、こんなことを思いました。「もしかして、アラフィフの結婚って増えているのだろうか」と。
その疑問をきっかけに、50歳で結婚した人たちへのインタビュー記事を、ニュースサイトAERA dot.(現AERAデジタル)で書かせていただくことになりました。
その連載をもとに、さらに取材と加筆を重ねて生まれたのが、『50歳から結婚してみませんか?』です。
最初のきっかけは、大学時代の友人の結婚でした。老親と暮らしていた彼女が結婚を選び、実家を出たと聞いたとき、その決断の背景にある思いを、どうしても知りたくなったのです。後ろ髪を引かれるような気持ちも、きっとあったはず。それでも新しい人生を選んだ、その理由を。
本書では、13組のカップルに話を聞きました。仕事、お金、子ども、親の介護、そして自分自身の老後——。50代が抱える現実をすべて引き受けたうえで、それでも「結婚する」という選択をした人たちです。
決して綺麗事だけではありません。一人で歩いてきた人生から、二人で生きる人生へ。そこには、それぞれの迷いや葛藤、そして静かな決意があります。
だからこそ、その選択には重みがあり、同時に、これからの人生に対する希望のかたちのひとつにも見えてきます。
「結婚する・しない」を問いかける本ではなく、「どう生きていくか」を考えるきっかけになる一冊。50代という人生の折り返し地点で、新しい扉を開いた人たちのリアルが詰まっています。

